社会人経験がある人は誰もが一度は考えたことのあるであろう「転職」。
日本の労働人口の割合は2024年で6,781万人、就業率(15歳以上人口に占める就業者の割合)は4年連続上昇の61.7%となりました。
(引用元:https://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/nen/ft/pdf/youyaku.pdf)

本日は鈴木祐さん著書の「科学的な適職」という本をご紹介します。
(科学的な適職) こちらをクリックするとアマゾンの購入サイトに移動できます。
この本は2019年12月に発行されてから大きな反響を呼び、読者が選ぶビジネス書グランプリ2021 自己啓発部門 第1位を獲得。13万部を突破する話題沸騰のベストセラーとなっています。 この記事を読むことで少しでもよりよい転職、就職、独立の手助けになれば幸いです。
結論
この本は【将来やキャリアに不安を感じている人が科学的根拠に基づいて「キャリア選択」という正解がない悩みに対する答えの出し方】を具体的に解説してくれる内容になります。
概要
まずはこの本の概要を簡単に紹介します。
著書:鈴木祐(すずき・ゆう)
新進気鋭のサイエンスライター。1976年生まれ、慶應義塾大学SFC卒業後、出版社勤務を経て独立。
10万本の科学論文の読破と600人を超える海外の学者や専門医へのインタビューを重ねながら、現在はヘルスケアや生産工場をテーマとした書籍や雑誌の執筆を手がける。
(引用元:科学的な適職より)
- 世界各国の研究データから導き出した「幸福が最大化される仕事」を選ぶための方法が示されている
- 適職に巡り合うための方法を「AWAKE」という5つのステップに体系化している
- 避けるべき仕事選びのポイントや、重視すべき要素が紹介されている
- 脳が気持ちいいと感じる仕事を見つけることで幸福度が高まると主張されている
この本は「まず今の自分の状況をチェックしてみてください」と読み手に投げかけるところから始まります。
そのチェック項目の大きなテーマがこちらの3つです。
●職業選択にありがちな7つの大罪
●仕事の幸福度を決める7つの徳目
●最悪の職場に共通する8つの悪
どれも非常に興味深く、仕事を選択する際に必要と思っていたことがすべて覆されるようなそんな内容になっています。
今回はわたしが個人的に心に響いた文章を5つに抜粋してお伝えします。
個人的「この本の心に響いた文章3選」
①仕事の幸福度を決める「7つの徳目」
- 自由:その仕事に裁量権はあるか?
- 達成:前に進んでいる感覚は得られるか?
- 焦点:自分のモチベーションタイプに合っているか?
- 明確:なすべきことやビジョン、評価軸はハッキリしているか?
- 多様:作業の内容にバリエーションはあるか?
- 仲間:組織内に助けてくれる友人はいるか?
- 貢献:どれだけ世の中の役に立つか?
このポイントは日本を飛び越え世界規模で考えたとしても重要度は変わらないということがわかっているんだとか。
実際わたしは今の職場はもう働いて3年目になるのですが、自分の価値観にあっていることもあり辞めたいと思ったことはありません。
(たまたま恵まれているだけかもしれませんが…)
そして改めてこの部分を読み込んでみると、上記の内容がほぼ当てはまっているではありませんか。
これらの要素どれか一つ欠けてしまえば、どれだけ憧れの職業だったとしても幸福度は下がっていくばかりだとこの本は教えてくれます。
②「20代の頃より10倍金持ちになったと言う60代の人間を見つけるのは簡単だが、そのうちの誰もが10倍幸せになったとは言わない」
バーナード・ジョー(1856-1950)
これは「正しい職業選択のための5ステップ」の中の「ステップ1 幻想から目覚める」でアイルランドの劇作家であるバーナード・ジョーが言った言葉として紹介されています。
例えば給料の多さで仕事を選ぶ人がいたとします。
ただこれは幸福度を上げるため選択としては間違いだと指摘するのです。
お金を稼ぐことよりも、よいパートナーとめぐり合う喜びや、健康改善による幸福度の上昇レベルには遥かに及ばないとか。
お金で幸せは買えない。信じられないかもしれませんが、わたしは本書を読めば読むほど今までの自分の過ちに気が付きました。
③適度なストレスは仕事の満足度を高める
ストレスは万病のもと!ストレスはないほうがいい!
そらそうだよね!と思っていましたが、どうやら少し違うらしい。
この「適度」という言葉が重要で、ショーペンハウアーは楽すぎる仕事が体に悪い理由の一端を示すある名言を残しています。
「船荷のない船はまっすぐ進まない。一定量の心配や苦痛は、いつも、誰にでも必要である」
わたしはこの言葉を読んだときすごく納得してしまいました。
仕事をしていると時には大事な局面でプレッシャーを感じることもありますが、その分周りから期待されているんだ、と自分を勇気づけることもありますよね。
そしてそれを何とか乗り越えると、達成感が感じられさらに自信がついたり。
ストレスは良くないもの、だけれども適度に感じる分には自分の成長と幸福度に繋がるいいことなんだな、と少しホッとしました。
まとめ

個人的に心に響いた文章を抜粋してご紹介しました。
正直まだまだ紹介したい本当にタメになる内容がたくさんありすぎます!
もう何度も目を通している本ですが、このブログを書いていたらもう一度読み直したくなりました。
現在の職場、転職、転職後の振り返りなどなど、一度手元に置いてしまえば何度でも自分の人生の幸福度を上げる手助けをしてくれるそんな本になっています。
この記事を読んでご興味のある方はぜひ読んでみていただければ幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。